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登山レポート:“剱”に憧れる全ての登山者へ『雨の日の恐怖!剱岳〜』

1.日程・場所

日程:2016年9月8日 木曜日
天候:雨
場所:剱岳(富山県)

剱岳(つるぎだけ)は飛騨山脈(北アルプス)北部の立山連峰にある標高2,999 mの山です。
険しい岩稜を持ったその姿は「岩と雪の殿堂」と呼ばれ、日本の登山者の憧れの山となっています。

 

2.アクセス・コースタイム

アクセス:
JR富山駅→(徒歩約9分)→電鉄富山駅より富山地方鉄道乗車→(約1時間)→
立山駅下車、立山ケーブルカー乗車→(約7分)→美女平下車、立山高原バス乗車
→(約50分)→室堂着

コースタイム:
8:00剣山荘〜8:50一服剱〜9:30前剱大岩〜9:50前剱〜10:50平蔵の頭〜11:10カニのたてばい〜12:00剱岳山頂〜12:40カニのよこばい〜13:40前剱の門〜16:00剣山荘
※悪天候により、通常のコースタイムよりかなり時間がかかっています。

 

3.感想コメント

登山を始めてから、ずっと登りたいと思っていた剱岳に登って来ました!
しかし天候には恵まれず、全行程レインウェアをフル装備しての山行となりました。結果的には何とか登頂を果たせ、素晴らしい経験となりましたが、岩稜歩き・岩登りの連続となる剱岳での悪天候時の山行は、私が今まで登って来た山のどこよりも危険だと体感しました。
正直、皆様には全くオススメできません!時間が経って、振り返れば良い経験だったと思えるのでしょうが、帰ってきたばかりの時は修行にしか思えない状態でした。そのスリルある様子を皆さまにレポート致します!

 

4.レポート!

剣山荘にて午前5時には起床しましたが、この日は朝から濃霧と雨でした。しばらくは山荘で天気図をチェックしながら様子を見ることに。

午前7時頃、以前霧のままですが雨脚は少し遠のき、天気予報の雨雲レーダーの様子も厚い雨雲を抜けようとしているところだったので、強行突破感は否めませんが、悪天候によるリスクは承知の上で剱岳行きを決意しました。

写真1

装備の最終チェックを行い、レインウェアとヘルメットをしっかり装備し、午前8時頃、気合いを入れて出発です!
もちろんレインウェアの下には、RuntageアスリートランナーPROV2を忘れずに履いて行きます!

剣山荘を出発してから1時間ほどでまずは一服剱に到着です。ここまでは、ガレ場こそあれど、まだまだ普通の山道です。
写真2

一服剱を越え武蔵のコルまで下り、そこから約30分ほどで約260m登ります。浮石ばかりのガレ場となりますので、足を置く場所には十分な注意が必要です。
写真3

少し霧が晴れてきて別山尾根の様子がよく見えました!美しい!

写真4

一服剱から前剱までは2つの鎖場を越えて行きます。剱岳の別山尾根ルートの鎖場には番号がふられていて、その番号順に通過して行きます。番号は13番まで。まだまだ序盤です。

 

写真5

前剱登頂!
風は強いものの、天気はまだまだ大丈夫です。雲間から少しだけ青空も見えました。

前剱を越えるとそこから先はより本格的な岩稜歩き・岩登りとなります。前剱の門の前に4mの鉄のブリッジが架かっているのですが、左右は崖で手すりもない為、足を滑らせたら一巻の終わりです。この日はその上、強風が吹く中だったので本当に恐かったです!
写真6

かなりガスが立ち込めてきました。強風と霧雨の中、注意して慎重に進みます。
垂直に近いような岩を何度も登ったりトラバースしたりするので、三点確保を意識して、常に気を緩ませることのないように挑みます。この日は雨で岩が濡れてかなり滑りやすくなっており、非常に恐い思いをしました。
足を滑らせたら最後、あとは命を落とすのみ、という場面が何度もありました。
写真7

平蔵の頭を越え平蔵のコルを過ぎれば、いよいよ核心部!剱岳・別山尾根コースで最大の難所とされる、カニのたてばい・よこばいです。登りはカニのたてばい。傾斜70°の岩壁を30mほど登ります。鉄の杭で足場がつくられているので、落ち着いて登れば大丈夫です。

というのも、晴れていれば・・です。今回は雨で濡れた鉄杭はとてもよく滑りました・・・。
写真8

カニのたてばいを登りきり、ほどなくすれば剱岳頂上です!なんとか生きて辿り着けました!
写真9

雨風が強くなってきたので、40分ほど待って様子を見て、霧が若干晴れてきたところで下山を開始しました。

そしてすぐにもうひとつの最大難所、カニのよこばいです。カニのよこばいは最初の足場が見えずに戸惑いますが、思い切って足を伸ばして最初の一歩を踏めば、あとは平らな岩面を横歩きするだけなので、最初の足さえ頑張れば、なんとかなりました!が、この頃になるとまたガスが立ち込め、天気は暗転、更に向かう方向からはなんと雷鳴が・・・。しばらくその場に停滞し様子を見ることに。今回の山行で一番恐ろしかったのはこの雷でした。

幸い雷は近づいてくることなく鳴り止んだので、下山再開です。ですが、雨は更に酷くなり、岩稜は濡れている状態を通り越して沢のように雨水の道ができています。つまり、雨水と一緒に下山している状態です。そのせいで地盤も緩み、ただでさえ浮き石の多いガレ場が更に不安定なコンディションになっています。先程の雷の恐怖にすっかりやられてしまっていたのもあり、帰りは楽しむ余裕もあまりなく、ただただ必死でした。
写真10

午後16時、コースタイムは通常より遥かにかかってしまいましたが、何とか無事に剣山荘まで下山することができました。山荘で一服していた登山客のおじさんと目が合い、本当に脚の感覚がマヒしてしまっている状態だったのでつい、「私、足ありますか?!」と聞いてしまいました。優しいおじさんは、「大丈夫、ちゃんと足でしっかり立っていますよ。」と、笑顔で返して下さいました。

本当に自分を、自分の頑張った体をほめてあげたい気分です!お疲れ様でした!

 

5.このコースで気を付けたいところ

危険個所は全行程と思っておいて損はないです。もちろん登山上級者で悪天候にも慣れている方であれば幾分楽しめるかもしれませんが、だとしても一番のポイントは天候です。

雨天での岩稜歩きは一般的な山道よりも遥かに危険が増します。雷は特に危険で、剱岳のように行程のほとんどが岩稜で遮るものが何もない状態は、絶好の落雷環境でもあります。雨や雷に遭う可能性があるときは中止した方が賢明と言えます。晴天時も、細心の注意は絶対に必要です。しかし、天気さえ良ければ、岩登りの難易度が大きく変わってきます。

ただ、登山初心者では晴天でもお勧めできません。ある程度岩を登り下りした経験があり、三点確保がきちんとできる、高度感に慣れているということは最低限必要です。同伴者が上級者だとしても、ご自身に登山のトレーニング経験がなかったり、体力に自信がない場合はやめておきましょう。自分の身は自分で守るしかないのです。

 

6.RuntageアスリートランナーPROV2の効果

今回の山行ではレインウェアの下に弊社製品のRuntageアスリートランナーPROV2を装着して行きましたが、装着感があまりに自然なので、装着中ではなくむしろその翌日に良さを実感しました。

装着していなかった時はいつも翌日の筋肉痛と膝の痛みが起こるのですが、今回は全くそれがありませんでした。過酷な剱岳の岩稜を登り下りしたのにも関わらず、です。これには本当に驚きました。

 

上級者の方はぜひチャレンジしてみて下さい!

本格的な登山を始めたら、誰もが一度は憧れる剱岳。正しい知識と装備、それから好天を従えれば上級者ならではの山行が経験できる貴重なコースです。岩稜歩きはとても楽しいですよ!皆さんは是非天気の良い日に挑戦してみて下さい!
写真11


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